現役生は受験勉強をする時間がないので浪人生よりも不利だという声を聞く。これは間違っている。時間経過という時系列による価値(バリュー)と学習時間数による量(ボリューム)を混同しているのだ。確かに浪人生は現役生よりも強制的に、早くから時間数を多くて学習ができる。しかし、そもそも日本史の受験学習は早くから始めて、膨大な時間をかけないと解答力(各種設問形式を解答できる学力)が身につかないわけではない。それでは、日本史学習において現役生と浪人生の決定的な違いは何か。それは、時系列、学習内容の定量分析において誤りや障害が発生したときに、それを修正できる時間と方法が限られているという点にある。