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立教大学 社会学部合格 女子
流儀 其の弐 9,10月編

夏に日本史を学習した反動やその克服法

日本史は暗記教科ですから、やはり以前覚えたものは消えていきます。前期のサクナビを何週も復習しろと言われて、最初は勢いを持って進めたのですが、だんだん他の教科に時間をとられ、おろそかになっていきました。そのため前半のほうの記憶は曖昧になってしまいました。その結果、模試で出てきても、あれ?これってこの字であってたかな、というふうに迷いが伴うこともありました。

周りの友達の成績もお互いに確認し、意識し合うこともあり、知らないうちに自分に焦りがでていたような気がします。私は英語の成績が夏前の模試で大きく下がったり、前期の緊張の疲れが出たのか体調も崩したりで、精神的には非常に不安定でした。でも、とにかく前に進むしかありませんでした。私は感情の上下は激しいのですが、すぐに忘れる性質なので、落ち込んでも1週間後にはまた立ち直っていました。担任の先生のところにもよく話を聞いてもらいにいっていました。受験の悩みだったら、もしかしたら両親よりも、今まで何十人と受験生を見てきた担任の先生のほうが話しやすいかもしれません。

こんな状況の中、日本史だけは不動の自信をつけたいという思いで復習に専念しました。私は英語が苦手だった分、日本史で少しでも頑張ろうという気持ちが大きかったので、根気強く続けていました。

1学期までの復習は終わっていたか

前期の復習は一通り終わっていました。文化史も最後に後回しにすることなく、時代の流れに沿って一緒に学習していました。文化は最後にまとめて詰め込むとどの人物、時代と関係していたかわからなくなってしまうので、いつものサクナビと合わせて学習を進めることをすすめます。前期のサクナビは、夏休み中には3週目に入って途中まで進めたくらいで後期が始まってしまったと思います。

私は、鎌倉時代に入る前の武士団の成長あたりがとても苦手でした。似たような名前が多く、起こった争いを人物と結びつけるのがひと苦労でした。親子関係も重要な部分だったので、何度覚えても頭の中で整理するのが難しかったことを覚えています。なので、この部分に関わらず、血縁関係や事件のややこしい分野は手を動かして頭に入れる方法をとりました。何も見ずに自分で家系図が書けるようになるまで、何度も繰り返しました。図そのものを記憶することで、場所で語句を引き出す訓練をしました。夏期講習の復習については、テーマ史は納得のいくまでできたのですが、文化史のほうは後手に回ってしまいました。授業を受けたままにしてしまうのは一番意味がありません。前期のサクナビの復習はなるべく早くから手をつけるようにして、夏期講習の復習に時間をつくれるくらいの余裕を持ったほうがいいかもしれません。だからといって、夏休み前半に一気に終わらせて、そのあと手付かずというのもだめです。毎日少しずつ何度も同じことを繰り返し学習することが鍵です。

夏期講習の復習と問題演習の是非

先生は、インプットがある程度進んだらアウトプットも必要だと言われたので、私は以前紹介したZ会の『日本史100題』という問題集を使いました。自分がどれだけ暗記できているか、どの分野が弱いかを分析するとともに、ここはこんなふうに導けば答えが出るんだ、だったらこっちも同じように応用できるのではないか、など新たな自分の解答法を見つける上で、問題集を解くことは非常に効果的でした。

2学期の学習と1学期の学習の兼ね合い

1学期の復習:2学期の復習=2:3くらいだったと思います。特に血縁関係の複雑になってくる平安~鎌倉時代、また荘園群や土地制度史は受験では聞かれやすく、授業でも詳しく学習しなければならない部分です。1学期の範囲にはこれらが多く含まれるので、おろそかにしているとあとで痛い目に遭います。

近現代の学習について

私は本当に経済史が苦手でした。またそれに伴う会議や内閣、条約もごちゃごちゃになってしまう傾向がありました。でも、先生の近現代の授業では経済史を重要視して扱ってくれるし、細かく基盤から教えてくれるので、なんとか克服できました。

また、母が経済のことに関して詳しかったので、恥ずかしくて聞けないようなことは家で教えてもらっていました。経済の分野は専門的なものもあり、単にサクナビを見返したところでわからないものはわからないと思います。入試では専門的なことまで問われることはないのだから、受験に必要なもので理解できない箇所がでてきたときには、そのままにせずに、先生や親に助けを求めるのが効果的だと思われます。

この時期にサクナビ学習で役立ったこと

もともとあまり得意ではなかった、日本史の史料問題の学習がおもしろくなったことです。土屋先生の史料集(『眠れぬ夜の土屋の日本史 史料と解説』)は本当に使いやすかったです。また、史料だけではなく、土屋先生がやりなさいと言われたことをまじめに繰り返していれば結果はついてくるとわかったことです。この頃には自分の信じてついていく先生が確立されていましたから、どの教科でも真摯に向き合っていくことがいつかちゃんと成果に繋がると言う確信のもとに学習を進めました。

模試の成績

早大プレでの結果はさんざんなものだったことを覚えています。まだ手の回っていない分野が出たということもありましたが、もっと記憶を定着させて安定したものにする必要があると感じました。でも他のセンター模試や統一模試では順調に成績が上がっていました。

他の受験生のこの時期の文化史の学習

後になって詰め込みでいっぺんに勉強することになってしまった友達はいました。何度も言っていますが、文化史を最後に残すのは危険です。

他の受験生は日本史学習をどのように進めていたか

1問1答をやっていた友達は多かったです。語句を覚えるのには効果的だとは思いますが、レベルの高い大学には通用しなかったようです。

センター試験を受験するつもりであったか

現役時代、センター試験は受けませんでした。なので、今回一からセンターの対策をするのは時間もいるし大変そうだと考えていました。でも、やってみないと可能性は0のままだと思って受けることにしました。現役時代に経験がない分、仕組みも取り組み方もわからかったので、担任の先生や予備校の友達、高校の友達でセンター試験を受けた友達に教えてもらいました。


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