慶応義塾大学 法学部 合格 男子
流儀 其の五 9,10月編
夏に日本史を学習した反動やその克服法
現役の時、夏期が過ぎ自分でもあまり日本史をやっていないなと感じていました。というのも英語や国語で手いっぱいだったからだと思います。そうしたら案の定9月のセンター模試で7割しか得点できませんでした。とてもショックだったのを覚えています。今までのセンター模試は9割台をキープしてきたのですから。そこで、模試で取れなかった範囲(私の場合は中世・近代)を集中的にやりました。その後何とか成績は持ち直してきました。
2年目は安定して得点できました。1学期の学習リズムを崩さないようにと夏期講習会期間中気をつけ、そのリズムを2学期にも引き継ぐということが成功しました。ただ、2年目となり、多少学習が飽和状態に陥りました。「もう早く試験になんなかなあー。明日起きたら試験だったらいいのに。」なんて考えていました。そういう時は早く寝て、すっきりした次の日に勉強をするというルーティンにしました。しかしそれでも弱点はあるはずだと思い、反復回数が少なかった江戸時代をとくにやりました。反復がマンネリにならない土屋先生のYouTubeの日本史音声教材はこのような時にも有効です。
1学期までの復習は終わっていたか
現役の時には中世以降があまり進んでいませんでした。1学期の序盤に学習する古代は比較的ゆったり復習できるのですが、そのうち復習すべき内容がたまってくる中世近代あたりになるとどうしても復習回数が減ってしまいました。 やはり、現役生はいかに夏休みを有効に使うため効率的よく日本史を学習すべきか考えて行動すべきだと思います。
2年目は前年にあまり復習できなかった=弱点である中世近代の克服・それと並行して文化史の復習に時間をかけました。ただ、単に反復したのでは前年と同じなので夏期講習で受講した前近代テーマ史を用いて、時代別・テーマ別というタテ・ヨコの学習で効率よく弱点克服を行えたと思います。これは同時に夏期講習の前近代テーマ史を復習する機会となったため、自分の中では評価したい学習方法です。つまり大切なことは、夏期講習の内容を回講習単体で復習するのではなく、レギュラーの授業と合わせる、レギュラーの復習に使うなど、レギュラーと講習に関連性を持たせることです。
問題演習の是非
問題集は一切やりませんでした。なぜならば、サクナビだけで入試問題が解けてしまうということもありますが、市販の問題集は良問が多いとは言えない場合があるからです。そんな問題集を解き時間を浪費するのであればサクナビの復習に時間をかけようと思い、問題集は解きませんでした。また、2年目はハイレベル日本史演習の授業を受講していたので、当然問題集には手を出しませんでした。やたらと問題集を勧める指導者もいますが、授業で教えることが不十分でそれを補うためのものであるなら、その指導は無責任だと思います。
2学期の学習と1学期の学習の兼ね合い
2学期と1学期の学習内容の兼ね合い、すなわちどのように復習すべきかと悩む人は多いです。この処方箋として、私は1年目も2年目も兼ね合いを意識するよりも、弱点=穴を意識するようにしました。模試なり演習なりで抜けていると判明した知識の時代、テーマを集中的に反復しました。知識定着の網羅性は、音声教材で確認でしきます。従って、中世・近代に苦手意識を持っていた私は1学期の前近代の内容のほうに復習のウェイトを置きました。どこにウェイトを置くかは人それぞれで、自分に復習方法をオーダーメードする必要があると考えます。
近現代の学習について
苦労したのは自由民権運動と文化史です。自由民権運動は何年○○と坦々と覚えたり、文化史は覚える量が多かったりという理由で苦戦しました。そこで自由民権運動は一つ一つの出来事の西暦を覚えるのではなく、X年○○のY年後に××と何年後かという覚え方をしました。そうすると緩やかな規則性があることに気づき、一気に覚えられました。これは江戸時代の前期・後期外交でも同じです。文化史は思想なら思想、教育なら教育とテーマ別にまとめて覚えていきました。まとめて集中的にやると意外と覚えられるものです。音声教材はそんな学習をさらに効率よくしてくれました。
この時期にサクナビ学習で役立ったこと
2年目のこの時期にふと気づいたことなのですが、別の時代・別教科をやってた関係である時代を1週間ほど復習していないということが時々ありました。しかしあまり頭から忘却していなかったのです。それはサクナビにある語句が地図のように配置されているため、久しぶりにサクナビを見ても語句をすぐ検索できたからだと思います。これはサクナビ独自の特徴で他の参考書・授業では得られない体験だったと思います 。
模試の成績
1年目は一時的な低下がみられたものの、2年目は安定した得点率でした。
他の受験生のこの時期の文化史の学習
友人たちはそれなりに文化史をやっていたようですが、文化史には様々な分野が含まれるのにもかかわらず仏像や絵画などの主要な文化の勉強しかしていませんでした。また近現代文化史はほぼノータッチだったようです。
他の受験生は日本史学習をどのように進めていたか
予備校生で多い日本史の学習方法は語句の穴埋めをしていくという形式でした。従って、語句の暗記はそれなりにできていたようですが、例えば昭和時代の井上財政・高橋財政などという語句だけでは処理できない論理的な話は全く理解していませんでした。
センター試験を受験するつもりであったか
私は私大志望なのでセンター試験をあまり考えていませんでした。1年目はセンター利用で私大に受かっても、早慶上智に落ちたら浪人しようと決めていたのでセンター試験は受けるだけ受けてそれで終了でした。2年目はセンター利用で滑り止めを確保しようと考え、代ゼミの担任と何度も検討を重ね、また様々な仕組みを教えていただき、センター利用受験校を決定しました。