慶應義塾大学 法学部合格 男子
流儀 其の五 4月編
土屋先生の日本史講座を選んだ理由
高校3年をむかえようとしていた私は焦っていました。「入試まであと1年。ほんとにこのままで志望校に合格するのであろうか。」と。私はこの合格者の流儀を見てくださっている多くの皆さん同様、高校での授業に不安を覚えていました。膨大な量の語句、つながりのない歴史、そもそも戦後史まで終了しえないカリキュラム...。入試への不安や学校への苛立ちに駆られた私は、予備校に通うことを検討しました。
その時私が設定した予備校選びの基準、それは「講師力」に他なりません。いくら良い自習室、職員、仲間がいたとしても、生徒を合格へ導いてくれるトップ講師がいないことには話になりません。代ゼミには教育界最高、最強の講師が集っています。そのことに希望を見出して代ゼミの門を叩き、体験授業を受けてみました。日本史選択の私は、土屋先生の授業を受けました。その授業は衝撃的でした。
最初の頃の授業の感想
私を含め、皆さんは衝撃的な日本史講義を受けたことがあるでしょうか。土屋先生の授業を受けた時私はまさに衝撃を受けました。穴埋めではなく出題形式などに合わせ語句にチェックをつけていく方法、入試で問われるポイントを的確に詳しく、かつ歴史の流れがわかる講義、1日90分×2で進む速度。どれも新鮮で衝撃的なものでした。これこそが入試を突破できる日本史だと確信したのです。
さて、その授業の受け方ですが、私が実践していた方法を少しご紹介します。
①サクナビのコピーを2枚とります。
②1枚を授業に持っていき、チェックなどをそこに書き込みます。(その際、土屋先生が出版している史料集と録音器具を持参するとベスト!)
③コピーしておいたもう1枚に授業時のコピーの情報を清書する。サクナビに書き加えた箇所をもう一度清書するということです。(この時、講義の録音があると非常に助かる。)
④何度も反復学習をする(その際、講義の録音を合わせて聞けば効果絶大!) 以上の作業は慣れるまでに時間がかかります。何しろ今までとは180度異なる、効果的に皆さんを合格へと導く授業なのですから!
しかしながら、1週間に90分×2回の授業というのはなかなかの負担です。代ゼミのカリキュラムにはあたかも4月から1月の間に首尾よく受験勉強が完成するように書いてありますが、実際のところ厳しい場合もあります。私がそうでした。何しろ現役当時主要教科の英語をこなしつつ、選択教科の日本史に時間をかけないといけないのですから。確かにサクナビの効率の良さは他を圧倒しています。それでも1年間では厳しいということをぜひ高1・2の皆さんは理解してください。更に、私の高校は国公立に生徒が行くことを強く勧める「進学校」でした。3年になっても授業や行事など、落ち着いて勉強できる環境とは言えませんでした。ですから第一志望に合格しなければ潔く浪人しようと決めていました。結局、ドタバタしたまま2月の試験をむかえ、最初の受験では早慶上智は全て落ちました。不合格の理由を日本史の観点でいえば、それはひとえに反復が足りなかったということです。手元に残ったサクナビが不合格の原因ではなかったのです。いや、そのサクナビが次の年の原動力となったのです。
昨年の反省を生かしサクナビの反復を徹底した次の年、合わせて本科の日本史のハイレベル演習講座を受けました。私にとっては今までのサクナビ学習とはまた異なる1年が始まりました。
4月までの日本史学習
多くの方が「日本史は語句を詰めこむ教科」だと信じ込んでいます。土屋先生の授業を受けるまで私も同様に考えていました。高校で日本史の授業を受けてきて、私もそう思っていました。しかしながら土屋先生と出会い、歴史、受験の日本史はただの語句の暗記ではないと気づきました。語句と語句にはつながりがあり、流れがあるとわかりました。ただ、多くの人がそのことを入試に合わせて教わっていません。学校の先生が史実に正確になろうとするあまり、授業が受験で必要な要点をおさえられていないものになっていることがあります。また歴史の流れをわかりやすく教えようとするあまり、受験に必要な情報を教えられていない参考書が巷にあふれています。もちろん、それらで学習したら志望校に合格しないというわけではありません。しかし効率は悪く、つまり日本史に割く時間は膨大なものとなり、得点率の伸びに悩むことになるでしょう。この悩みは多くの日本史受験生が苦しんでいることだと思います。悩める受験生を後輩に持つ私としては、皆さんに土屋先生の授業を受けていただき、受験日本史へのバイアスを外してほしいと思います。
高校に入学し日本史の授業が始まったころ、覚えるべき膨大な語句量に困惑しました。そこで私は一問一答集に手を出しました。それにより、語句定着は多少向上し、定期試験でもそこそこの点数をとれるようにはなりました。しかし土屋先生の授業を受けて、一問一答集はあまり効果的でないと気づきました。なぜなら、一問一答集では難関大の入試問題には対応できないからです。一問一答集はAと問われたら、Bと答える問題集のことですが、実際の入試問題はそう問われるとは限りません。Bという語句がCやDの視点から問われる可能性もあるからです。例えば、明治時代の黒田清隆首相を問うとすれば、大日本帝国憲法制定時の首相として問われるでしょう。しかしながら、条約改正交渉という単元からも問え、自由民権運動の単元からも問えます。簡単な語句でも実際は様々な問い方がありますが、一問一答集はこれに対応できません。
さて、私の受講した講座はレギュラーの詳説日本史と夏期講習会・冬期講習会のテーマ史・戦後史などでした。レギュラーの授業で基本的なことを網羅的にやり、夏期・冬期に先取りや演習を行うというやりかたです。
4月までの日本史の成績はどうであったか
もとから日本史好きで多少得意だった私も、土屋先生の授業を受けて日本史の成績が上がりました。土屋先生の授業を受けて向上するのは、単に語句を答える問題は当然のこと、正誤問題、論述問題の成績です。それは受験に合わせて的確に指導してくださる先生の授業のおかげでした。また問題を解くスピードが上がりました。詳説日本史を受け終わった冬にはセンター試験の日本史の問題は30分弱でほぼ満点とれるようになっていました。スピードが上がるのは、語句と語句を有機的につなぎ、アウトプットしやすいサクナビで勉強してきたからでした。
他の受験生の勉強法
代ゼミに通っていない友人は日本史に血眼になっていました。何度読んでも理解できない教科書に一生懸命マーカーを引いたり、先ほど述べた一問一答集や穴埋め式の一問一答集と変わらないノートにしがみついたりしていました。サクナビを少し友人に見せると、友人たちは今まで見たことのない日本史ノートに目を丸くしていました。