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王仁(わに)墓

場所:大阪府枚方市 JR方町線 長岡駅徒歩10分

今週のお墓は日本に学問と漢字をもたらしたとされる王仁の墓です。
『古事記』によると、王仁は古墳時代前期に百済から来日し、日本に「論語」、「千字文」(学問と漢字)を伝え、以来日本における学問の祖と崇敬されてきました。ところが、この人は実在の人物かどうか疑わしいのです。韓国では王仁に関連した資料はなく、いわば伝説上の人物です。なのにその人物は学問と漢字を日本に伝え、お墓まで存在しちゃってる。この時期に日本に百済の学者から学問がもたらされてもおかしくはないのですが、それにしても実在が疑わしい人のお墓がなぜ存在するのか?それは、儒学熱の高かった江戸時代に儒者の並川誠所が伝承などから強引に王仁の墓はココっ!と、決めてしまったからです。その後は地元の熱心な運動によって既成事実が積み上げられて現在に至ったのです。
でもいいじゃないですか。日本が国家として発展するのに不可欠な先進的な学問がこの頃百済からもたらされたことは明らかですし、そうした意味で日本と朝鮮の親密な関係を証明する十分価値のある記念碑だと考えればいいのです。王仁墓はいわば日韓友好の記念碑、さながら王仁は現代におけるペ・ヨンジュン(ちっと古っ!今ならチャン・グンソクですかね)といったところでしょうか。
なお、王仁は朝廷の書記官、西文氏(かわちのふみうじ)が自分たちの祖先を格式の高い人物にするための創作ではないかと考えられています。


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